6日に東京都渋谷区の自宅マンションの浴室で死亡した状態で発見された女優で歌手の中山美穂さん(享年54)の死因について、所属事務所は8日、「入浴中に起きた不慮の事故によるもの」と発表した。事件性はない。解剖を終えた中山さんの遺体は、自宅に無言の帰宅。また元夫でミュージシャン、作家の辻仁成氏(65)がブログで心境をつづった。
パリ在住の辻氏は「フランスごはん日記」と題したブログを更新。中山さんの名前こそ出さなかったが「不意の悲しい知らせがあり、昨日は日記をお休みして、一日、祈っていたのである。そして息子のことが心配なので、昨日はずっと息子君に寄り添っていたのだ」と明らかにした。
2人の出会いは2001年、雑誌の対談だった。中山さんを好きだった辻氏の第一声が「やっと会えたね」。このロマンチックな言葉から意気投合し、交際に発展した。翌02年に結婚、パリへ移住。04年に長男・十斗(じゅうと)さんが誕生した。だが、14年に離婚。中山さんは日本、辻氏はパリで十斗さんと生活を送ってきた。
離婚は中山さんが切り出し、辻氏が出した条件が「親権を渡すこと」だった。それを受け入れたため「中山さんは離婚以来、息子さんに一度も会っていないはず」と関係者。それでも、一人息子の幸せを願い続けていた。十斗さんは今年1月に20歳を迎えたが、成長した姿を見ることなく天国へ旅立った。
かつて愛した妻の突然の悲報。辻氏のブログに中山さんへの思いやメッセージは一切なかったが、その悲しみは想像に難くない。「日々を丁寧に生きる。いろいろなことがあって、それでも、人生は続きます。息子君が大好きなこのフランス風イカ飯で、元気になってほしいです。また、明日。」と結んだ。
≪「短い間だったけど…」一時交際の渋谷慶一郎氏≫辻氏との離婚後に中山さんが一時交際していた音楽家・渋谷慶一郎氏(51)もSNSで追悼した。「いつか日本で飲んでる時にばったり会って“最近どうよ”とか話せたらと思っていた。それがかなわなくなったのは寂しいけど、死はいつも待ってくれない」と悲しみをつづった。中山さんに向けて「いろいろありがとう。勉強になったし短い間だったけど、すごく楽しかった。3人分くらい生きたと思うから向こうではゆっくり休んで」と言葉を贈った。