中山美穂さんの葬儀終え 妹・忍さんコメント「祭壇は華やかで最後のステージのよう」
亡くなった中山美穂さん(54)の葬儀が12日に終わったことを喪主を務めた妹の中山忍さん(51)が報告しました。 中山忍さんがコメントを出したのは中山美穂さんの公式サイトです。以下抜粋します。 姉を愛してくださったすべての皆様へ おかげさまをもちまして、姉「中山美穂」の葬儀が滞りなく執り行われたことをご報告申し上げます。 親族の希望で家族葬とさせていただきました。 最近での、一番のお気に入りだったドレスを纏い楽しそうに歌う姉の写真を中央に、好きだった色取り豊かな花々で飾っていただいた祭壇は、華やかでキラキラしていて、最後のステージのようでした。 どうか皆さま、姉のとびきりの笑顔を空を見上げたその声を、その歌声を、その指先を、忘れないでいてあげてください。 私にとって姉は「大好きなお姉ちゃん」であるとともに「みなさんの中山美穂」であり、「永遠のシャイニングスター」です。
中山美穂さん 語り継がれる「ベストテン」の伝説とは 米原駅で歌唱しようと…本人待望保存版発売へ
自宅で6日に死亡しているのが見つかった歌手の中山美穂さん(享年54)が完成を心待ちにしていた映像集があることが13日、分かった。5枚組のブルーレイで、タイトルは「~Miho Nakayama 40th Anniversary~ 中山美穂『ザ・ベストテン』永久保存版」。来年3月19日に発売される。中山さんは生前「いつまでも心に残していただきたいな」と話していた。生放送だっただけに、さまざまなアクシデントが醍醐味(だいごみ)でもあった番組。中山さんにも語り継がれる伝説シーンがあった。その場面が収録されているのか、いないのかも楽しみになる。 来年がデビュー40周年だった中山さん。記念イヤーを前にファンとの交流を楽しみにさまざまな準備を行っていた。今回のブルーレイもその一つ。1年前からスタッフと発売に向けて進めていたプロジェクトだった。 中山さんは「私にとっても、記念になる思い出の作品だと思うので、画面の向こう側で見てくださった方も思い出に浸れるものになると思いますし…。いつまでも心に残していただきたいなと思います」と生前に語り、完成を心待ちにしていた。 1980年代に放送されたTBSの人気音楽番組「ザ・ベストテン」の歌唱シーンを中心に高音質、高画質処理を施した永久保存版だ。発売元はTBS/TBSグロウディア。 「ザ・ベストテン」は1978年1月~89年9月に放送され、アイドル全盛時代を支えた伝説の音楽番組。ブルーレイには、ザ・ベストテン出演映像を全て収録し、貴重なボーナス映像も収めてあるという。 生放送だったからこそのハプニングでは、1986年8月、新幹線移動の途中にJR米原駅(滋賀県)で停車中に「JINGI・愛してもらいます」を歌唱する予定だったが、東京のスタジオからの音声がイヤホンから聞こえず、歌えないまま、中山さんを乗せた新幹線が発車。動く電車の窓から手を振る中山さんが遠ざかっていった。その後、今度は名古屋駅で歌い直すという“神回”と呼ばれたシーンがあった。こちらが収録されているかどうかも注目される。 ハプニングに遭っても明るい笑顔でキュートに対応していた中山さん。永久保存版に願ったのは、いつまでも心に――。あの笑顔はきっと見る人の心に残る。 ▽ザ・ベストテン 邦楽のヒット上位10曲を独自集計でカウントダウン形式で紹介。女性司会者は黒柳徹子。男性司会者は初代が久米宏で、その後、小西博之らが引き継いだ。最高世帯視聴率は81年9月放送の41.9%で、イモ欽トリオの「ハイスクールララバイ」が1位だった。放送終了後もたびたび特番として復活。最多連続1位は寺尾聰の「ルビーの指環」の12週連続。1位を最も多く獲得した歌手は中森明菜の69回。
中山美穂さんの悲劇で注目の「ヒートショック」対策 断熱ジャーナリストは「3LDKマンションなら20万円台で可能」補助金でほぼ半額に
12月6日に日本を駆け巡った突然の悲しい知らせ。女優で歌手の中山美穂さんが54歳で急逝したのである。事務所の発表によれば、死因は「入浴中に起きた不慮の事故」だという。“事故”の詳しい内容は明らかになっていないが、SNSでは「ヒートショック」が関係しているのでは、という投稿も相次いだ。 12月6日の東京の最低気温は5.2℃ ヒートショックとは、急激な血圧の変動が引き起こす体の不調のことで、重篤なケースでは失神や心筋梗塞、脳梗塞により、命にかかわることもある。 特に風呂場で起きやすいと言われているが、その理由は“温度差”にある。冬の日本では暖房の効いたリビングと、無暖房の脱衣所やトイレとの温度差が全国平均で15℃もあるというのだ。暖かいリビングから寒い脱衣所に移動し、さらに服を脱ぐことで血圧が急上昇。そして今度は熱い湯船に浸かった途端、血圧が一気に下がるというメカニズムだ。 暖かいリビングから寒い脱衣所に移動し、服を脱ぐと血圧が急上昇 この急激な血圧の上昇・下降の繰り返しが、脳や心臓、血管にダメージを与えることで、失神や心筋梗塞、脳梗塞を引き起こしてしまうのである。また、水の張られた浴槽内で意識を失った場合には、溺死の危険性もある。ヒートショックは死に直結する非常に恐ろしい現象なのだ。 中山さんの訃報が報じられた12月6日の東京の最低気温は5.2℃で、前日の8.9℃から一気に下がっていた。先週末から急激に冷え込んだ関東地方では、風呂場で寒い思いをした人も多かったのだろう。中山さんの訃報を聞き、「ヒートショック」を連想した人が多くいたことも頷ける。 ところで、ヒートショックを引き起こす住宅内の“温度差”は、日本の住宅性能に起因する「特有の問題」であることはご存じだろうか。 日本の住宅は国際的な基準では無断熱に近い 日本の住宅性能に詳しいノンフィクションライターで、『「断熱」が日本を救う』(集英社新書)の著作のある高橋真樹氏は、“断熱ジャーナリスト”としても活動している。高橋氏は、 「中山さんの死因と直接の関係があるかは分かりませんが」 と断った上で、このように指摘する。 「消費者庁の統計によると、住宅のお風呂で溺死する65歳以上の高齢者は、年間に約5000人いるとされます。また別の推計では、入浴中に倒れて他の疾病で亡くなる方は、年間に約1万7000人にのぼるとも言われます。全国の交通事故の死亡者数は2022年で2610人。この推計値で比較すると、6倍以上になります。そして、その大きな要因となっているのが、日本の住宅の断熱性能の低さなのです」(高橋氏) というのも2022年4月まで、日本の断熱性能は1~4の4段階評価で、「開口部に複層ガラスを用いる」と規定される「4」が最高等級と位置付けられてきたが、 「実は2023年の時点で、既存住宅5000万戸のうち、最高等級4の基準を満たしている住居はわずかに13%しかありません。しかも、その等級4の基準自体、国際的に見ると極めて低い断熱性能なのです」(同) 国も問題意識は持っており、この「断熱性能基準」は、2022年に5~7が新設され、全7段階となった。さらに2025年4月からは新たに建築される住戸すべてが等級4の条件を満たすことが義務付けられることになった。 「大きな前進ではあるものの、対象はあくまで4月以降に建てられる新築ですから、既存住宅の断熱性能とは関係がありません」(同) アルミサッシの窓は“最悪” WHO(世界保健機関)は、「住宅と健康ガイドライン」の中で、寒さから健康を守るための最低室温の基準を18℃と設定している。基準の参考元となったイギリス保健省の調査では、室温が18℃未満では血圧上昇や循環器系疾患に影響し、16℃未満では呼吸器系疾患に繋がるとの結果も報告されているという。 「日本の最低室温については、断熱改修を予定している住宅の約9割で室温が18℃を下回っているという測定結果もあります。日本では多くの家がWHOの基準を満たしておらず、国際レベルでは“違法建築”とも呼べる状況となっているのです」(高橋氏) なぜ日本の住宅はこれほどまでに“寒い”のか。 「断熱材が敷設されているかどうかなど、色々な要因があるのですが、1番分かりやすいのが“窓”です。住宅が外気温の影響を受ける割合は、戸建てで約5割、マンションでも3~4割は窓による影響と考えていいでしょう」(同) 戸建ての方が影響が大きいのは、窓が大きく、数も多くなりがちだからだ。また、日本の住宅で特に窓が問題とされるのは、その材質と構造に理由がある。 「住宅の中でもっとも熱が出入りする、窓やドアなどの開口部からは、夏は74%の熱が侵入し、冬は50%の熱が出て行ってしまいます。日本の窓で問題なのは、いまだに多くの住宅でアルミサッシが採用されていること。欧米で使われる樹脂製や木製の窓枠と比較し、アルミサッシの熱伝導率は1200倍にもなります。実は、冬に気温が下がる先進国でアルミサッシが重用されているのは日本だけなのです」(同) ちなみに、中山美穂さんの住居は70平米ほどのマンションだったと言われているが、リノベーションで壁をなくした「吹き抜け構造」だったとも報じられている。 「吹き抜け構造の住居の場合、特に暖房効率が悪くなりますので、断熱性能が高くないと、部屋全体が寒くなりやすいということは言えると思います」(同) 意外とお手頃な「内窓追加」 日本の住宅の断熱性能については、こんな興味深いデータもある。…